vol.041 「暮らしのエコ」を考える

“住まいのエコ”をもっと自然に

住まいの中で実践するエコは、
我慢をしたり、手間がかかったり、
やればやるほど暮らしが窮屈になってしまうイメージがありませんか?
エコは、みんなが継続できてこそ意味があるもの。
まずはこのイメージを変えることが、最初の一歩ではないでしょうか。

"住まいのエコ"を、もっと自然に
"モノを使う"ことからはじめるエコ
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今回お話をうかがったのは、環境ライターの箕輪弥生さん。 ご自身でもソーラーエネルギーや雨水などを利用した“エコハウス”に住み、 徹底したエコを実践されています。 その暮らしぶりから、自然に、楽しくエコを実践する秘訣を探してみましょう。
  • 大切なことは、実感すること。
  • 地球に優しいものは、人にも優しい。
環境ライター 箕輪弥生さん

プロフィール

大切なことは、実感すること

このところ毎日のように地球温暖化のニュースが報じられていて、これからは今までのように石油を使うことができなくなるだろうということを、多くの方々が感じていることと思います。でも、CO2(二酸化炭素)をあまり出さない生活は「現代生活の利便性を手放す我慢を強いられるもの」といった印象をお持ちの方も少なくないことでしょう。


うちの屋根にはソーラーシステムがあり、太陽熱を給湯や冬場の暖房のためのエネルギー源として利用しています。太陽光のほか、風力や地熱などは「自然エネルギー」と呼ばれていて、CO2を排出しないクリーンな電力として注目されているもの。自然エネルギーだけで生活するなんて、なんだか頼りないような印象もあるかもしれませんが、意外に効率的なエネルギー源になるもので、不便なく暮らすことができています。最近ではマンションなどにも取りつけられる小型の風力・太陽光発電機も出てきていますから、そうしたものから試してみてはいかがでしょう。

雨水を貯めて汲み上げるポンプ。ご自宅の庭にて。ご自宅のリビングから見える、緑豊かな中庭
雨水を貯めて汲み上げるポンプ。
ご自宅の庭にて。
ご自宅のリビングから見える、
緑豊かな中庭

自然エネルギーを利用した生活は、何かひとつだけでも始めてみると、月々の電気代が下がりはじめるといった“目に見える結果”となって表れてきます。すると不思議と、「もっと節電してみよう」「もっと本格的に自然エネルギーを取り入れる方法を探してみよう」といった気持ちが自然とわいてくるものです。結果を実感できることで、ますますモチベーションが上がっていく…これがエコライフを楽しみながら続けるための、ひとつのポイントと言えそうですね。


でも、自然の力を利用することのすばらしさは、自然の恵みの存在を日々実感できることではないでしょうか。住まいの中で太陽熱からエネルギーが生まれるのを目にすると、日光を浴びて成長する植物のように、わが家が有機的な存在として感じられ、住まいがよりいとおしく思えてくるのです。これって、合理的な生活からはちょっと得がたい“心の贅沢”、という気がしませんか?

地球に優しいものは、人にも優しい。

住まいのなかで楽しく続けられるエコとして、もうひとつおすすめしたいのは自然素材を積極的に取り入れることです。この場合、環境に影響するのは、使うことによるものではなく、その製造過程にあります。
石油などを原料にした人工素材と違い、自然素材は製造過程で地球に負荷を与えることが少なく、また、いつかは土に還るという点でも地球に優しい素材だといえるでしょう。自然素材といっても色々ですが、その多くは使い心地や使い勝手も良く、機能性も併せ持っています。
たとえば、最近よくインテリアで取り入れられている漆喰や珪藻土の壁材など。わが家のキッチンも、壁材に珪藻土を使っています。珪藻土には目に見えないほどの小さな孔(あな)がたくさんあいていて、湿気をコントロールしてくれたり、抗菌脱臭作用があったり、ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸収分解してくれたりします。そのため室内の空気はいつもきれいな状態に保たれて心地よく暮らせますし、インテリアとしても、土の持つ質感が夏は涼しさを、冬は温かさを与えてくれるという魅力があるように思います。DIY用の自然素材の左官材もありますので、そうした手軽なものから取り入れてみてはいかがでしょうか。
珪藻土が塗られた室内壁
珪藻土が塗られた室内壁

猫が座っているクッションカバーは、オーガニックコットンで作ったもの。
猫が座っているクッションカバーは、
オーガニックコットンで作ったもの。
箕輪さんが珪藻土で塗った、キッチンカウンターの壁。
箕輪さんが珪藻土で塗った、キッチンカウンターの壁。
ソファやクッションなど、ここに写っているものすべてにオーガニックコットンが使われている。
ソファやクッションなど、ここに写っているものすべてにオーガニックコットンが使われている。
また、ファブリック類などにおすすめしたいのが、素肌に優しく安心して使える素材として注目されている「オーガニックコットン」です。
通常のコットン栽培には大量の殺虫剤が使われていて、その量は全世界の殺虫剤使用料の25%にもなります。殺虫剤や化学肥料を使い続ければ土壌が汚染されて収穫量が減るばかりか、その原料である石油も大量に消費されるわけなので、CO2排出にもつながってしまうんです。
その点、オーガニックコットンは化学物質をいっさい使わずに栽培されています。手間がかかる分、お値段は多少割高ですが、その風合いは繊細で肌ざわりがよく、ナチュラルな質感が空間を優しく包んでくれます。わが家では、オーガニックコットンのマルチカバーをソファにかけて使っていますが、とても居心地のいい場所になっていますよ。

エコは、継続してこそ意味があるもの。楽しく豊かな気持ちで実践できる方法を選びたいですね。次の記事では、昔の人の知恵も取り入れて、モノからエコを考えてみましょう。

"モノを使う"ことからはじめるエコ

箕輪弥生 Name:
箕輪弥生(みのわ やよい)
Profile:
環境ライター、マーケティングプランナー。広告代理店勤務などを経て、1989年よりマーケティングプランナーとして独立。最近は、環境に配慮した商品の開発や企画、環境に関するビジネスやライフスタイルについての記事執筆などを手がける。 おもな著書:
『あなたにもできる! 環境(エコ)生活のススメ』(飛鳥新社)
『LOHASで行こう!』(ソニーマガジンズ)

■住まいのCO2排出量がわかる、「セーブアースディスプレイ」

三井不動産レジデンシャルは、CO2排出量を表示する家庭用ガス給湯リモコン「セーブアースディスプレイ」を、東京ガスと共同開発。ガスや湯の消費量だけでなく、分電盤にも電力測定ユニットを設置することで、家庭のエネルギー消費量のほとんどを把握することができます。さらに、前日・前週・前月・前年同月との比較もできるスグレモノ。
セーブアースディスプレイ今後三井不動産レジデンシャルが都内で分譲する新築マンションに導入予定です。
セーブアースディスプレイ表示イメージ

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