はい。それからは、その宝石店での実績を評価していただき、50歳で大手の宝飾会社に就職、その後63歳の定年退職まで勤めました。私はいつでも与えられた仕事に対して100%ではなく、120%で臨もうと思ってやってきたのですが、今思い返すと、それが多くの人たちとの出逢いや、次のチャンスにつながっていったような気がします。専業主婦だったころには考えられないような経験をたくさんしてきましたが、今になって考えてみますと、基盤となるこの家があり、ここで暮らす家族を守ってきた小さな努力の積み重ねが自信につながっていったのだと思います。だからこそ、見知らぬ外国の土地でも前向きにがんばることができ、キャリアを広げていくことができたんだなと思うんです。その意味では、住まいとの出逢いがあって、その後の私の人生は豊かに広がっていったと思います。ドラマチックな仕事人生の舞台は、この“わが家”だったといえるでしょうね。 |