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人に結びつく、愛着のわくデザインとは、使う人の生活に心地よくフィットするものであることが大切だと思います。例えば椅子ひとつとっても、おもしろい椅子を作ろうと思ったら変わった形にすればいいだけなので、そういうものを作るのは簡単なんです。でも椅子である以上、座る人にとって座り心地がよくなければ使い続けたいとは思えないし、愛着もわいてこないのではないでしょうか。
私が自宅で愛用しているアルネ・ヤコブセンの代表作「センブチェア」に関していうと、デザインそのものはいたってシンプル。でも、座ってみると、背もたれは材木のしなりを計算した上で厚みが設計されているため、自然な弾力による天然のリクライニング効果を楽しめたり、腰に心地よくフィットするようなだらかに湾曲していたりと、“人”についてとことん考えつくされています。皮膚感覚で“気持ちよさ”を与えてくれるデザインだともいえますね。そうした皮膚感覚の“気持ちよさ”があると、日々の生活のパートナーとして体に自然となじんでくるもの。それが居心地のよさであり、やがては愛着につながっていくのではないでしょうか。住宅に関しても同じことがいえると思いますね。 |