vol.029 暮らしに安らぎのグリーンを
みんすまスタッフがインタビュー グリーンと上手につきあうには?

ストレスの多い現代の暮らしに求められているのは、安らぎのある住まい。
そうした住まいづくりに欠かせないアイテムとして、
今、癒し効果の高いグリーン(観葉植物)に注目が集まっています。
グリーンは、小さなものから大きなものまで種類が豊富で、葉のかたちもさまざま。
育てるにも、水やりの加減など案外難しいものです。
数あるグリーンの中から何を選び、どうつきあえばいいのでしょうか?
そこで、「第一園芸ガーデンアイランド玉川店」に出かけて、お話をうかがってきました。
お話ししてくださったのは、第一園芸株式会社緑花事業セクション主任の吉濱惠子さんです。

吉濱惠子さん

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ヒーリング効果と空気清浄効果のあるグリーン、最近はインテリア・アイテムとしても重要視されています。

よく、住まいにグリーンを取り入れると、「癒し効果」があるといわれますが、具体的にはどんな働きがあるのでしょうか?

そうですね。むかしから「目が疲れたときに緑を見るとよい」なんていわれますよね。光合成によって酸素を生成したり、ホルムアルデヒドなどの化学物質を吸着したりして、空気を清浄化する効果もあります。数年前には、マイナスイオンを多く出すサンセベリアという植物が、テレビで紹介されてブームとなりました。
また、湿度調整のために、マンションの音楽室にグリーンを置きたいという依頼を受けたこともあります。グリーンを置くことで、湿度がある程度一定に保たれるので、ピアノの調律が安定するのだそうです。風水的にもグリーンを取り入れるのはよいらしく、運気という観点からグリーンを置きたいというお客さまもいらっしゃいます。
それから最近は、インテリアとしても重要視されているようです。実際、素敵なイスが1脚とグリーンがあるだけで絵になりますよね。

置き場所や自分のライフスタイルをあらかじめ伝えて、お店でアドバイスしてもらいながら選ぶと安心。

お気に入りのグリーンをお店で見つけると、つい衝動買いしてしまいがちですが、インテリアに合ったグリーンを選ぶコツはありますか?

リビングに置くのであれば、まず、大きな鉢を1鉢選ぶといいですね。大きな鉢は、シンボリックなイメージを演出できますし、アイストップにもなります。私どもがお客さまに依頼されて配置を考える場合は、室内に入ってきたときに目に留まる高さや大きさで選びます。大きな鉢は、お店で見るのと家で見るのとでは全く感じが異なりますので、ある程度、置く位置と希望の大きさを確認してから買いに行くといいですね。基本的には、鉢の大小にかかわらず、お店の方に相談したほうが安心です。そのときには、ちょっと部屋が薄暗いとか、旅行などで留守にすることが多いといった、置き場所の条件や自分のライフスタイルを、あらかじめ伝えておくと、より的確なアドバイスが受けられますよ。

インテリアに合わせた鉢カバー選びを
「アンスリウム“レッドクイーン”」
狭い空間には、細いものか低いものを、広い壁面には、横枝が張ったタイプがおすすめ。

インテリアにグリーンを取り入れるうえでのポイントを教えてください。

大切なのは、空間とのバランスです。狭いところに置くのであれば、細いものや、低くて横に広がるものを選びます。空間が広くて天井も高ければ、大きなものを選ぶといいでしょう。白くて広い壁面がある空間なら、横枝の張ったグリーンを置くと効果的です。横枝が張る樹種には、柏葉ゴムやウンベラータがありますが、こういったものは、アートのように見えて素敵ですよ。小さな鉢は、飾り棚にオブジェと一緒に飾るといいですね。最近は、かたちの整ったものより、曲がったり垂れたりしているユニークなグリーンが好まれるようです。
鉢カバーの色をインテリアのどこに合わせるかもポイントのひとつです。フローリングや建具が濃い色なら、鉢カバーも濃いめのものを。フローリングが焦げ茶でも、ソファが白い場合は、ソファに合わせて白いもの、なんていう選び方もいいですね。

なるほど。グリーンひとつで、お部屋の印象は大きく変わるものですよね。それでは、例えば「リゾート風」など、好みのインテリアテイストにするための、具体的な選び方を教えてください。

リゾート風なら、大きな葉をもつヤシ系でしょう。和風には、ポリシャス(別名、台湾モミジ)やアラレア、シュロチクといった葉が細くて濃い緑のものが合います。アジアンテイストにしたいのなら、シダ類ですね。最近は、リュウビンタイを浅めの器に入れたものが好まれています。英国風、とおっしゃるなら、ベンジャミンのトピアリー(円くカッティングしたもの)などがいいでしょう。

季節ごとの楽しみ方というのはありますか?

グリーンで室内に季節感を出す方法はふたつあります。ひとつは、花の咲く花木を置くことです。夏ですと、ブーゲンビリアやハイビスカスなどがあります。クリスマスの時期であれば、ポインセチアを1鉢置くだけでクリスマスらしくなりますね。
季節の演出として、ふたつ目は、器を換えてあげることです。小さな鉢なら、夏はガラスや白っぽい器にしたり、土隠しのマルチングをビー玉にしたりすると涼しげに見えます。冬なら濃い色の鉢や土肌を残した陶器などにするといいでしょう。

水やりは「鉢土の表面が乾いたら、たっぷり与える」が基本。エアコンの風が直接あたる場所は厳禁。

それでは、世話をする上でのポイントを教えていただきます。
まず、水やりのコツを教えてください。多すぎても少なすぎても良くないといわれますよね。

まず、水やりの基本中の基本は、「鉢土の表面が乾いたら与える」です。少なすぎるのはもちろん、多すぎても良くないというのは、水を頻繁に与え過ぎると、いつも土がじめじめして、根が弱って腐ってしまうからです。水を与えるのは、鉢土の表面が乾いているのを確認してからにしてください。また、与えるときは鉢の下から出るくらいたっぷりあげるのがポイントです。乾いてから水を一気にあげることで、空気も一緒に土の中に入っていきますし、根から出る不要なガスを水とともに流すことができ、これによって土中の環境が改善されるのです。植物は朝、光合成を活発に行いますので、水やりも午前中がベストですね。

忙しくてなかなか面倒を見ることができない、ということもありそうですが。

まず、水やりがなかなかできないようなライフスタイルの方であれば、ドラセナやゴム、サンセベリアのような、比較的乾燥に強いものをあらかじめお選びいただくことをおすすめします。
あるいは、溜め水をするという方法もあります。これは、植物によっても、また季節によっても違ってきますので、一概にはいえませんが、大きな鉢なら、鉢の下に2cmくらい水を溜めておくと、1〜2週間は水やりをしなくても保ちます。今は電池式の自動灌水装置もありますので、そういったものを利用してもいいですね。
ただし、旅行などで留守にして、長期に世話ができない場合は、水だけでなく換気も問題になります。というのは、閉めきった室内は空気の対流がなくなり、蒸れてしまうからです。こういった場合は、長くて1週間が限度ですから、注意してくださいね。

肥料にもいろいろな種類がありますが、どういうものを、いつあげればいいですか?

観葉植物は、あまり肥料をあげなくてもいいのですが、葉の色が悪くなったり、木が弱っているなと感じたりしたときにあげてください。
まず、肥料は用途に合ったものを選んでください。肥料のパッケージには、成分表示として、NPK(窒素・リン酸・カリウム)という数値があります。これは、植物のどの部分に効くかを示すもので、主にNは葉への栄養、Pが花への栄養、Kは植物全体を支える根に効果があります。ちょっと口が悪いですが、「バカネ(葉花根)」と憶えると簡単です(笑)。例えば、葉が黄色くなっているのを見たら、植物の元気がないと考えて、根に効くカリウムが多いもの選ぶ、といった要領です。
有機肥料のにおいが気になる方は、錠剤や液体のタイプがある化学肥料がよいでしょう。一般的に液肥は即効性があり、錠剤は徐々に溶け出してゆっくりと効くものが多いです。

暑さ寒さには、どんな配慮が必要ですか?

夏は、日差しが強すぎると葉焼けすることがありますので、レースのカーテンを引くか、窓から離して置いたほうがいいでしょう。しかし、最も影響を受けるのは空調です。エアコンの風が直接あたる場所に置くと、グリーンは必ずといっていいほど枯れてしまいます。また、エアコン稼働中の室内はとても乾燥しますので、霧吹きで葉に水をかけてあげてください。
冬は、窓辺に置いておくと霜焼けになることもありますので、あまり窓に近づけないほうがいいですね。水やりを少しひかえて乾燥気味にしておくと、植物体内の樹液濃度が高くなり、寒さに対応できます。冬は2〜3時間寒気にあたっただけでもダメージを受けます。例えば、買った後、クルマの中に数時間放置すると枯れてしまうこともありますので、気をつけてください。観葉植物は基本的に熱帯や亜熱帯の植物が多いので、育てるためには最低でも5℃以上の気温が必要です。なかには、10℃以上ないと枯れてしまうものもあります。

乾燥に強い「カシワバゴム」
和の空間に合う「ポリシャス」
大きくなりすぎたら思いきってカットしましょう。2〜3年に1度植え替えるのがベストです。

グリーンが大きくなりすぎたり、枯れてしまったりしたら、どう処理すればいいですか?

それはよく聞かれる質問です(笑)。大きなものが枯れてしまったら、基本的には、幹を細かく切ってゴミに出すしかないですね。ちょっと切ない かもしれませんが…。
「大きくなりすぎてどうしよう」という方も多いですね。そういうときは、切って再生するのがいいのですが、再生には半年から1年かかります。その間がまんできるのであれば、思いきって切ってしまうといいですね。思い出の樹として少しだけ残したいのであれば、先端のところを切って小さな鉢に仕立て直しするといいでしょう。
観葉植物は春から秋が成長の時期ですので、切る作業や植え替え作業は、そういった時期に行うといいですね。どんな樹木も2〜3年に1回くらい植え替えをした方がいいのですが、植え替えるたびにどんどん大きくなってしまうので、鉢の大きさは換えないで、土の一部を入れ換えるだけでも効果がありますよ。

今日は、ありがとうございました。いろいろなお話をうかがい、とても参考になりました。

インテリアグリーンのトレンドを聞いてきました

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児玉幸久さん プロフィール