vol.028 欲しいのは、趣味の空間
6畳の空間に描く夢

一部屋、あなたが自由に使える空間があったとしたら?
余裕があるのなら、趣味を愉しむ場所にしたい、と考えられる方もきっといらっしゃることでしょう。
使い道が見つからなければ、物置にしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、多方面で活躍されているお二人の方に、
今創りたい趣味の空間を6畳の間取り図に描いていただきました。
果たしてお二人は、どんな発想でモノを選び、配置し、
限られた6畳という空間を自分好みに創り上げていくのでしょうか?

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小西康隆 konishi yasutaka
大人のための「都市型生活ナビ」執筆者
小西康隆 konishi yasutaka
小西流「隠れ家」のつくり方

今回は、趣味のための空間についてお話をお伺いに来ました。

「趣味のための部屋」は男なら誰でも手に入れたいと願うものでしょうね。一概に趣味と言っても幅が広い。陶芸、茶道、絵を描く、模型を作る等々その内容によっても 創る部屋のレイアウトが異なってきますね。

小西さんは、お住まいでどのように趣味を楽しまれるのですか?

僕なんかは、とにかく多趣味と言うか、集中してハマり易いんです(笑)。だいたい、3年周期で新しい趣味に没頭してしまうんですよ。ですので、その都度、リビングの片隅の机の上とか廻りの風景が変わるのです。
少し前は「ジプシージャズ・ギター」の虜になってしまい、仕事から戻るとずっとギター片手に教則本と向かい合っていたり、片っ端からジプシージャズのCDを探しまわって集めたりの毎日でした。そして何年か夢中になって、ひと通り満足するとピタっと止めてしまい、次に夢中になれる事柄を探し出すんです。
今ですか?今は「江戸の風俗文化史」にハマって日々研究材料を探しています。机の廻りは江戸に関する本だらけですね。

小西さんが今創るとしたら、どんな趣味の空間になりますか?

誰にも邪魔されずにゆったりと大好きな映画に浸れたり写真集や画集を眺めていられる隠れ家的な部屋が欲しいですね。もちろん今だったら、江戸に関する本もここで見たい。

小西さんにとって「隠れ家」とはどんなところですか?

子供の頃から、僕の理想の隠れ家と言えばロビンソン・クルーソーがカリブ海の孤島で暮らしたような海の側の小屋とか、木の上のツリーハウスでした。
そこはもう、一丁前の男の世界であり、例えばルアーフィッシングの毛針を作ったり、ナイフで木を削ってデコイを作ったり…。そんな「自分一人の世界を堪能できる空間」に憧れたものでしたね。それこそ、そこは男の神聖なる居場所なのだから、奥さんも子供たちも滅多やたらには入れない。その隠れ家の主が招いた時だけは入れたり出来る処。
まぁ、実際にやったら家から追い出されてしまいそうで、ホント夢のまた夢なんですけどね(笑)。

それでは「隠れ家」創りについて聞かせてください。

どうしても欠かせないモノは、僕の場合は大画面でもハイエンドな音響機器でも無く、ゆったりと寛ぎながら過ごせるラウンジチェア。それも古き良きアメリカのミッドセンチュリー・モダンを代表するハーマンミラー社が誇る不朽の名作「イームズラウンジチェア」です。この椅子を中心に全てを考えてレイアウトしていきます。
そして、自宅で好き勝手に寛ぎながら映画を見たり本を読んだりする訳ですから、お酒も欠かせませんね。と言う訳でイームズのラウンジチェアの横には小さなバーカウンターとワインセラーを設置します。バーカウンターにはパーティシンクと小さな冷蔵庫ですね。旅先で集めたシングルモルト・ウィスキーのコレクションとバカラのロックグラス。大好きなブルゴーニュワインにはリーデルのソムリエシリーズのワイングラスを用意したい。

「イームズラウンジチェア」 を選んだ理由などこの部屋のもの選びの基準を教えてください。

「お熱いのがお好き」やオードリー・へプバーンが主演した「麗しのサブリナ」などの名映画を残した巨匠ビリー・ワイルダー監督の誕生日に友人であるイームズ夫妻が贈った椅子として有名であり、この椅子に座って沢山の脚本が生まれ、次々と名作が生まれたのだと思うとロマンが尽きない訳です。
イームズ夫妻はその後もワイルダー監督から「撮影の合間にちょっとした休息や昼寝が出来る椅子が欲しい」とのリクエストに応えて「イームズ・チェイス」と言う昼寝用の長椅子も作りました。映画好きにはたまらないエピソードですね。
ワインセラーもインテリアの重要なアクセントになります。僕が今一番欲しいセラーは、ワインが24本入るイタリア「イクシー」社のツータワータイプです。

Eames Lounge Chair and Ottoman イームズ ラウンジ チェア & オットマン

Corporate : Herman Miller Japan
URL : http://www.hermanmiller.com/japan/

インテリアワインセラー(ツータワータイプ)
Eames Lounge Chair and Ottoman イームズ ラウンジ チェア & オットマン
インテリアワインセラー(ツータワータイプ)

Corporate : IXI MILANO
URL : http://www.ixi-milano.com/

この部屋がもし完成したら、まずはどのように過ごされますか?

ロックグラス片手にゆったりと椅子に包まれて、映画を観ますね。でもそんな極上の時間を過ごせる趣味の部屋は、まだまだ現実には遠い話かなぁ。椅子だけで6、70万円もしてしまうし、モノが溢れんばかりの今の住まいでは、こんな夢の部屋は創れない。

ありがとうございました。それでは最後にみんすま読者にメッセージをお願いします。

いつも「みんすま」をご覧になっている皆さんの事だから、相当住まいについては研究されていると思います。しかし、いざ実現しようとすると家族会議であっさりと却下され、夢の男の隠れ家はいつのまにか子供たちの勉強部屋や奥様の家事専用室に…。でも、そこを何とか頑張って『自分だけの隠れ家』を持てたら最高ですよね。
その為に日頃の家族へのCare&Loveが大切なんですよ。
皆さんなら、どんな理想の趣味の部屋を創りたいですか?
さて、僕もそろそろ本格的に「夢の住まい」を実現させる事を考え始めてみようかな。

小西さんが描いた夢は、「隠れ家」でした。その隠れ家で、ゆっくりとくつろぐために、まず「イームズラウンジチェア」を挙げられていましたね。
このように、その部屋での目的を中心に考えたモノを選びをすることが、理想の部屋を想い描く際のヒントになるのではないでしょうか。

小西康隆 konishi yasutaka

Profile:
株式会社リップルエフェクト 代表取締役社長。
1960年北海道生まれ、渋谷育ち。10年間のサラリーマン経験の後、’91年起業。「生活とデザイン」をコンセプトに生活雑貨のプロデューサーとなり、趣味で始めたバーをきっかけに飲食のプロデュースを多く手がける様になる。現在は、広告・ブランディングのプロデュースワークをメインに活動。毎日の食べ歩 き、飲み歩き、東京散歩が新しい発想の源と自負。

プロデュースワーク例:
青山「SPIRAL CAFE」
渋谷「IXC CAFE」
銀座「Taste! CHAILLY」「Angel Bear Wedding Ginza」

みんなの住まいにて、 大人のための「都市型生活ナビ」を執筆。

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