「食寝分離」を、公団住宅の代名詞ともなる「ダイニングキッチン(DK)」というスタイルで実現させた、最初期の集合住宅で、戦後住宅の原型ともなった。流し台は人造石研ぎ出しタイプ。ステンレスの流し台が同じ年に開発されたが、この団地には間に合わなかった。
また、当時の公営住宅にはなかった備え付けの浴槽があらかじめ設置されており、これは公団住宅の付加価値を高めたともいわれる。新しい生活スタイルを促すため、当時はあまり多く市販されていなかったテーブルも備え付けられた。居室の床は畳敷になったが、住戸の面積が国によって定められていたため、畳のサイズは現在のものより小さい。
住戸を安く、早く大量に供給するため、部材には簡素なものが使われている。続々と建設された、こうした団地での、家電製品に囲まれた核家族の暮らしぶりは、「団地族」として、一種の社会現象にもなった。 |