同潤会のアパートメント事業として、わが国最初期の鉄筋コンクリート(RC)造集合住宅のひとつ。東京と横浜に16箇所建てられた同潤会アパートの中でも最大規模を持っていた。世帯向け住棟と、単身者向け住棟があり、敷地内には食堂や銭湯などの共用施設も充実していた。単身者向けの住戸は、和洋の生活に対応するため、居室の床が、コルクの上に薄縁を敷いた仕上げとなっている。トイレ、洗面は共同だったが、小さいながらも、ガス栓が設けられている。 |
ガラス窓の上部には、換気のための小窓を付けるといった配慮も見られる。対して世帯用住戸には、水洗便所や洗面所が完備されており、土間の台所にはガスコンロや流し台なども備え付けられていた。ゴミは台所に設置されたダストシュートから捨てられるようになっており、収集してそのまま焼却炉で燃やすという仕組み。世帯用住戸の脇には避難用縄梯子を備え、さらに玄関扉には鉄板を巻くなど、地震や火災への対策も取られていた。 |