vol.019 長く快適に暮らすための「管理」
三井不動産住宅サービスで、マンション管理について聞いてきました。

大切な資産であるマンションを良好な状態で維持し、
安全で快適な毎日を過ごすためには、「管理」が重要。
ということは知っていても、
管理に関する具体的な内容は、よく分からない人もいるのでは?
そこで、三井不動産グループ内で管理のパートを担う管理会社に、
管理組合や管理会社の役割、購入時に確かめることなどを
三井不動産住宅サービス(株)高層住宅本部 業務推進部の方に教えていただきました。

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マンションには必ず管理がついてくるもの。複数で所有する財産だから、維持・管理のルールは欠かせません。

「マンションは管理で選べ」という言葉があります。これにはいろいろな意味があると思われますが、
『戸建住宅と違って、マンションには管理がつきものだ』
という意味もあると思います。快適な住環境を創り出すためにも、マンションの資産価値を保つためにも、建物や設備の維持・管理は欠かせない重要なことなのです。

マンションを購入された方々は、すべて区分所有者となります。ひとつのマンションを複数の区分所有者で共有するため、権利関係や管理運営上のルールが必要です。そこで、以下のような法律、規約などが定められており、これらに基づいて、マンションを正しく管理・運営することになっています。

区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

マンション管理規約、マンション使用細則(マンションごとのルール)  など

マンションを購入した区分所有者で構成する「管理組合」。具体的な業務の執行は「理事会」が担います。

マンションの「管理組合」とは、区分所有者全員で構成する団体のこと。マンションを購入して区分所有者になった瞬間、組合員になるのです。管理組合が管理する対象部分は、玄関ホールやエレベーター、集会室などの共用部分、駐車場やゴミ置場などの付属施設、敷地などです。バルコニーや専用庭も共用部分に入るため管理対象ですが、日常の清掃などは管理主体である専用使用権を有する方が行います。

管理組合の業務執行機関は「理事会」で、組合員の中から理事を選びます。理事の人数はマンションの規模によって異なりますが、多くの場合、理事長1名、副理事長1名、理事(1〜複数名)から成り、監査機関として監事が選任されます。
理事会は、建物・設備の維持管理状況を把握し、修繕を検討・実施したり、各区分所有者からの意見や要望などの窓口になって、諸問題の解決に努めたりします。また、管理組合収支状況の確認は、大切な業務。分かりやすくいえば、管理費や修繕積立金を組合員から集めることです。管理費とは、共用部分の電気代や清掃費用およびエレベーターなどの共用設備の点検費用など、日常的な維持・管理にかかる費用のこと。修繕積立金とは、将来の大規模修繕に備えて、毎月積み立てる費用のことをいいます。これらの徴収は管理会社が代行しているケースが多いため、管理会社に支払っていると誤解されやすいのですが、すべて管理組合の口座に入金されます。

管理組合組織の概念図
「管理会社」は、管理組合の運営サポートや緊急対応など、多彩なサービスでマンションライフをバックアップします。

マンションの管理は、本来、持ち主自身が取り組むべきことです。しかしながら実際のところ、皆さんそれぞれ仕事を持っていて時間がなかったり、専門知識を必要とする課題が多かったりするため、なかなか難しいのが現状です。したがって、「管理会社」と管理委託契約をして、委託管理としているマンションがほとんどです。

管理会社の業務は、マンションにお住まいの方々に、安全で快適な暮らしを送っていただくためのサポートをすることです。三井不動産住宅サービスの業務メニューをあげながら、具体的にご紹介しましょう。
※業務内容は各マンションにより異なります。

(1)管理組合の運営サポート
管理組合に対応するのは、一括してフロントマネージャーが担当。マンションの状況を把握し、各部門の専門スタッフと連携をとりながら、スムーズな運営をお手伝いします。理事会や総会では議案書作成や事務手続きのアドバイスをしたり、国際標準化機構(ISO)による「ISO9001:2000認証」(品質マネジメントシステム)を取得したマンション管理組合の会計業務により、出納・会計業務のサポートもします。また、マンションの規模によっては現地に「ライフサポーター(管理員)※」が勤務し、受付・点検・立会い等の業務を行います。
※マンションの管理員のことを、ライフサポーターと呼んでいます。

管理業務実施予定表

※画像をクリックすると拡大します。

(2)日常のメンテナンス
エントランスや廊下などの日常清掃、専用の洗浄機を使った定期清掃、高層の外部ガラスや機械式駐車場ピット内などの特別清掃といった清掃業務を実施。給水ポンプやエレベーターなどの各種点検は、三井不動産住宅サービスまたは各専門会社の技術スタッフが的確に作業を遂行。また、定期的に生け垣の刈り込みや高木の剪定など、植栽管理も行っています。

(3)リニューアル
マンションの資産価値を保ち続けるためには、長期的な視野をもって建物や設備のメンテナンスをしていくことが必要です。三井不動産住宅サービスでは、国際標準化機構(ISO)によるによる「ISO9001:2000認証」(品質マネジメントシステム)を取得した長期修繕計画業務により、個々のマンションに合った長期修繕計画をご提案。この計画に沿って屋上防水工事や外壁塗装工事などをよりスムーズに実施できるよう努めています。さらに三井不動産住宅サービスではバリアフリー化やセキュリティ向上工事等、社会的なニーズを見据えて、マンションの資産価値を向上させるグレードアップ工事などにも取り組んでいます。

(4)住生活サービス
住戸内の内装や設備のリフォーム、プロによるハウスクリーニングなど、専有部のメンテナンスも行います。また、防災、防犯などの各種パンフレットを発行して、マンションライフに必要な情報を提供。いろいろなニーズにお応えして、快適な毎日をバックアップしています。

(5)お客様センター
24時間365日、緊急に対応する機能と、暮らしのご相談に対応するコールセンター機能の2つの機能をあわせもったホットラインです。緊急対応機能では、お客様からの緊急通報、共用部や専有部内からの異常信号、管理エリアの気象状況などを常に受信・監視。三井不動産レジデンシャルのマンションに導入されたセキュリティシステム「ベルボーイ」と連携し、必要に応じて警備会社や警察、消防などへの通報も行います。コールセンター機能では、暮らしの中での疑問や悩みに対し、選任オペレーターが対応。豊富なデータベースを駆使し、フロントマネージャーや関係部署、協力会社に連絡をとるなどして、最適な解決策をご提案しています。

マンションを購入する際には、管理会社の業務内容や管理規約(案)を確認しましょう。

購入する時点で、管理委託契約書や管理規約(案)を確認することができます。管理会社が行う業務の範囲、ライフサポーターによる管理形態(常駐管理、通勤管理、巡回管理など)も記載されているので、確認し了承した上で購入するようにしましょう。同じ点検業務でも、フルメンテナンス契約、部品交換だけ、目視点検だけ、というようにレベルはいろいろあります。例えば三井不動産住宅サービスでは、エレベーター点検を、エレベーターのメーカー系の専門メンテナンス会社に委託しています。居住者の方にはここまでしか見えないものですが、メーカーやメンテナンス会社との定例の打ち合わせをしたり、何かトラブルがあったときには事故報告を行うなど、頻繁にやりとりをして品質向上に努めています。

また、マンション独自のルールである管理規約・使用細則も確認すべき大切なことです。マンションの管理は、マンションを購入した区分所有者が主役の業務。そのため、ペットや駐車場に関するルールなど、管理規約・使用細則を変えることも可能ですが、実際に変更するには組合員総数および議決権総数の3/4以上の賛成が必要なので簡単ではありません。やはり当初から、自分の考えに合ったルールを有するマンションを買うほうが幸せだと思います。そういう意味でも、希望するマンションがどのような管理規約なのかを確認しておいたほうがいいでしょう。

住んでから大切なのはコミュニティ。居住者の方々が親しくなれば、トラブルの多くは防げます。

管理会社やライフサポーターと上手く付き合うには、管理会社の業務範囲を正しく理解していただくことが望ましいと思います。その上で、他のマンションでの事例も数多くもっているので、検討事項があるときには、参考として適切な情報を引き出すのも良い方法でしょう。管理会社と直接やり取りをする理事会においては、継続的な課題を解決するためにも引継ぎをきちんとし、居住者間のコミュニティを構築することが大切になります。

生活が多様化している現代にあって、複数の方が入居しているマンションでは、トラブルが起きることもあります。まずは、事前に禁止事項等を確認しておくことが重要です。もし新たにルールをつくったり、現行のルールを変更するような場合には、当事者意識を持って自分の意見を言う、という姿勢が大事だと思います。マンション管理に長く携わってきた経験からいうと、トラブルを解決する一番の策は、住んでいる方同士が親しくなることです。コミュニティを大切にして、気持ちよく過ごしていただきたいと思います。

マンションに住んでから始まる、「管理」。区分所有者になると必ず管理組合員になるのですから、他人事ではありません。マンション購入を検討する際には、管理についても正しく理解しておくことが大事。管理規約の確認や、管理会社のクオリティの見極めも必要なのですね。

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