ツァイ・ヨシコ 暮らしの情景 暮らしに独自の美学をもつツァイ・ヨシコさんが綴るエッセイシリーズ。身の周りの事から旅先で切り取った印象深いシーンまで、詩情あふれるヨシコ・ワールドをご堪能ください。 みんなの住まい メールマガジン メンバー登録はこちらから ツァイ・ヨシコ -暮らしに独自の美学をもつツァイ・ヨシコさんが綴るエッセイシリーズ。身の周りの事から旅先で切り取った印象深いシーンまで、詩情あふれるヨシコ・ワールドをご堪能ください。
ナポリからのレポート(1) −アマツバメとVespaの王国

ナポリは空にアマツバメとカモメのあふれる、イタリア南部の港町です。旅先の南京から飛行機を乗り継ぎ乗り継ぎ、私たちがようやくたどり着いたのは夜中でした。翌朝、ホテルの窓から外を見た夫の、「ヨシコ、『アマツバメ柱』が立っているよ!」という興奮した叫びに起こされました。海に向かった窓の向こうにアマツバメが大きな柱のように群れて、鳥好きの私たちを歓迎してくれていました。

群れるといえば、ナポリはオートバイの町です。そのほとんどがベスパVespaでしょうか(Vespaのサイトへ)。「ナポリを見て死ね」という言葉は、賛辞ではなく、ナポリに行ったらVespaに轢かれて死にますよ、と解釈したいほどでした。オートバイの洪水に身が縮み、また世界一スリが多いと聞かされてもいたので、私は夫が会議に出ている間はホテルから一歩も出ませんでした。

学会が一段落してから二人で出かけたのは、イタリア三大オペラ座の一つであるサンカルロ座(Teatro di San Carloのサイトへ)です。写真をご覧ください。内装のなんとゴージャスなことでしょう!1737年に王宮の隣に落成して以来このかた、280年近く興行を続けている由緒ある劇場で、なんと二つの世界大戦中も興行は続いたそうです。

この晩の出し物ではバレー「白鳥の湖」。その舞台の準備をしている様子。

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この晩の出し物ではバレエ「白鳥の湖」。その舞台の準備をしている様子。

サンカルロ座の1階stall席。後方は全てボックス席です。

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サンカルロ座の1階stall席。後方は全てボックス席です。全てのボックスには前方にそれぞれ大きな鏡が配置されていて、ロイヤルボックスが見える仕組みになっています。2階中央の暗く写っている部分がロイヤルボックス。平民は王様を直視することが禁じられ、鏡を通してのみ拝謁できたそうです。

オペラ座の向かいには、居心地の良さそうなレストランが歩道にテーブルを並べていました。そこに席を取りキャンティを飲みながらリラックスしていると、ジプシーたちに物乞いをされて少し困りました。写真に写っているのはこのレストランの周辺の、典型的なナポリの町並みです。食欲とおしゃべりにあふれ、Vespaが疾走する町は、フェリーニ映画の一場面のようでした。

ナポリの中心部の典型的な町並み。

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ナポリの中心部の典型的な町並み。

キャンティを飲みながら

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キャンティを飲みながら

古都のくつろぎ、名門ホテル

目くるめく王宮と古代の遺跡

ツァイ・ヨシコ

東京でのマンション暮らしと群馬での田舎暮らしを舞台に活躍するインテリア・デザイナー。時間に磨かれた古い家具を現代の暮らしのマッチさせるヨシコ流インテリアには、ファンが多い。公私ともに国内外への旅が多く、独自の視点による見聞も暮らしを豊かに彩っている。

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