暮らしに装いを エレガントマナー
マナーコーディネーター 住友淑恵
1977年生まれ港区在住。有限会社セレブスタイル(マナー教室)を設立。現在サロンでのレッスンや企業研修、講演、トークショー、TV雑誌メディアへの出演も多数。 ◆このブログでは、毎日をもっと豊かにするための、簡単で楽しいマナーのノウハウをご紹介します。
TPOを考えた夏の装い
2008年08月07日
ラフはどこまでOK?TPOを考えよう
みなさま、こんにちは。住友淑恵です。

太陽が照りつけて気温も上昇。そんな中でも、“自分をきちんとさせられる自分”を忘れずに、夏を楽しみながら装いを考えていただきたい。前回は、そんなお話をしました。

夏の装いは、清潔感があって季節を感じられるということが基本ですが、もうひとつ大切な要素があります。それは、TPO。TPOは、=Time(時間)/Place(場所)/Occasion(場合)で、いろいろな場面で大切なもの。とくに夏の装いでは、「どこまでラフな服装がOKなのか」ということで、迷われる方も多いようですので、このTPOという視点でお話をしようと思います。

夏の装いのTPOとして、女性の場合とくに気をつけたいのは、肌の露出です。TPOを気にせずに、露出度の高い服装をしてしまうと、周りにいる人へ不快感を与えてしまうこともあります。

例えば、「食事に出かけよう」という休日。カジュアルレストランへ友だちとランチに行くのであれば、肩が出ているカジュアルなシャツに、ゆったりとしたパンツとミュールというようなラフな服装でもいいですが、ホテルのレストランへランチであれば、それは好ましくありませんね。肩と足元の露出に気をつけたいところです。もちろん、男性もTPOを考えることは同じです。格式の高いお店では、Tシャツに短パン、サンダルなどでは、入店を断られる場合もありますよね。いつ、どこで、どういうシチュエーションなのか。ラフな服装が多くなる夏にこそ、このTPOを考えることが大切なのです。

もし、その日の予定が、一日ラフな服装でOKかどうかわからないとき、私なら脱ぎ着ができる服装を考えます。タンクトップなどに、肩が隠れるボレロのような上着をあわせ、肩が出てもOKな場面では上着を脱ぎ、肩を隠すべき場面では着る。そして、どちらのスタイルでもおかしくないようなボトムをコーディネートします。
マナー語録
夏のフォーマルには“凛”を
もちろん、最初からドレスコードがあるような場面であれば、それにあわせた装いが必要です。また、フォーマルな場面でも同様ですね。とくに、フォーマルシーンでの夏の装いでは、マナー違反にならないように注意することもあります。

それでは次に、その注意すべき点と、夏のフォーマルスタイルをセンスアップする工夫をご紹介しましょう。
機能性とアイデアが肝心な夏のフォーマル
フォーマルな夏の装いは、“涼しげで凛としている”こと。これが基本のイメージです。結婚式をはじめとする、フォーマルなパーティーなどの場合は、ドレスコードで指定されない限り、なるべく黒は避けたいところ。せっかくの夏ですから、季節感を出したコーディネートを心がけましょう。但し、ここでもTPOを忘れてはいけません。以前、ご紹介した「人と人とを結ぶ結婚式〜結婚式での装い〜」でもお話しましたが、フォーマルな席では、女性の場合、昼と夜とでは肌の露出についてマナーがあります。「昼は隠し、夜は出す」でしたね。

服の素材は、明るい色のレースやオーガンジーなど、透ける素材あしらってあるものが夏の演出にぴったりです。アクセサリーは、夏を思わせる色の石やビーズのものがおすすめ。また、「結婚式での装い」でも私のおすすめとしてご紹介したパールもいいですね。“貝”が“海”を連想させてくれます。そして、足元にも注意を。フォーマルな席では、ミュールなどのサンダルはNGです。必ずバックストラップがついているもので、つま先が隠れるものを選んでください。もちろん、素足もNGですよ。

男性の装いのポイントは胸元。基本はネクタイですが、夏の季節感が感じられる爽やかな色を選んでくださいね。また、透ける素材のポケットチーフを飾るのもおすすめです。華やかさの中にも涼しさを感じられますよね。ポケットチーフには、イラストのようにいくつか折り方がありますので、ネクタイにあわせた明るい色を選んでトライしてみてください。また、あえてシンプルなコーディネートにし、胸元に夏のモチーフのピンバッチなどをつけるというのもおしゃれですね。

反対に葬儀などの場合は、もちろん“夏色の服”というわけにはいきません。色は黒です。女性はノースリーブなど肌の露出が多いものはNG。男性もネクタイをつけ、ジャケットを着用します。お別れの儀式の場合は、きちんとした正装で参列することが大切です。とはいえ、暑ければ汗をかいたりして不快にもなりますよね。前回もお話しましたが、夏は通気性や吸水性の優れた素材が重要。通気性の高いアウターと、吸水性の高いインナー。これを基本に考えましょう。とくにこうした席では、凛とした装いを心がけたいものですね。

華やかさという気配り、浴衣
TPOというと“堅苦しいルール”というような印象が強いかと思います。しかし、TPOはルールではなく、周囲への配慮です。周りの人たちを不快にさせないために気をつける、という点から堅苦しいという印象があるようですね。確かに、不快にさせない配慮は大切。でも、TPOとしての配慮はそれだけでないんですよ。もうひとつは、“華やかな雰囲気にする”という周囲への気配りです。 これからの時期、盆踊りやお祭り、縁日や花火大会などが多くなりますね。そういうシーンに、TPOとしてもピッタリなのが浴衣です。色や柄など、季節感が美しく織り込まれた浴衣は、周りの人に華やかさを感じてもらえる夏の装いなんですね。

また、以前ご紹介した「マナーとは?〜まずは自分自身へのマナーから〜/日常を「ハレ」の日にしよう!」でもお話しましたが、自分へのマナーとして積極的に“ハレの日”をつくることは大切です。いつもなら洋服で行く夏のイベントも、浴衣を着て出かけることで“ハレの日”にすることができますね。

ここ数年は浴衣ブームのようで、街中でも浴衣デートのカップルや、友だち同士で浴衣を着て買い物を楽しんでいらっしゃる女性の姿を見かけます。私としては、“季節を楽しんでいらっしゃる”というその光景を見ることは、ほんとうにうれしい限りです。

さて、浴衣についてのお話の続きは、また次回!振る舞い方なども含め、もう少し詳しくご紹介しようと思っていますので、どうぞ、お楽しみに。
みんすまスタッフが聞く!こんな時のマナーって?
Q:
夏は開襟シャツをよく着るのですが、TPOとしてはどのようなシーンまでOKなのでしょうか?
A:
開襟シャツは、基本的にはラフな服装とされますが、レストランのランチくらいまではOKです。しかし、フォーマルな席やビジネスシーンではNGとなります。
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