多灯分散”照明が地球を救う!?

照明学会の“新”提案?

照明学会という組織があります。
この学会は、日本の照明技術の発展や照明の知識の普及に貢献することを目的とした社団法人で、照明メーカーや照明デザイン事務所などに対して「住宅照明設計技術指針」を作成しています。そして昨年の春、13年ぶりにこの指針が改定されました。その中で今回話題にしたいのは、“多灯分散”という新しい照明の考え方のことなのです。

多灯分散とは、いわゆる一室多灯と同じ意味で、ひとつの部屋に複数の照明器具を設置して、目的に応じてそれらを使い分けることです。

このブログでも何度か紹介してきましたが、ようやく照明学会という公の場所でも、数々の実験によって省エネかつエコになると立証され、効率よく明るくする照明を越えて、質のいい照明を広める動きが出てきたのは評価に値すると考えます。

多灯分散がエコな理由

では、多灯分散はなぜ省エネ・エコにつながるのでしょうか?

それは、すごく簡単な理屈です。
例えばリビングダイニングでは、家族でくつろぐ、食事をする、テレビを見る、読書や書き物をするなど、さまざまな行動に応じた明かりが必要になります。これまでの日本の住宅では、これを一灯の明かりで補おうとしていました。そしてこの一灯は点けるか消すかの二者択一のみで、これでは一人で読書をするだけでも、部屋全体を明るくするための電力が消費されてしまいます。

それを目的に応じて複数の明かりを点けたり消したりしながら、必要なスペースだけ明るくすれば、結果として無駄な電力の消費を抑えることができる、というわけです。

日本の家はなぜ明るすぎるのか?

それにしても、スイッチひとつで部屋の隅々まで照らし出すほど明るい照明を、一般住宅の、それもリビングルームに設置している国というのは、世界でも日本の他に例がないのです。

以前、このブログでもふれたことがあるかと思いますが、天井から白々と光り輝く蛍光灯の照明器具がスタンダードになってしまった原因は、1950年代後半から始まった高度経済成長にあるといわれています。新しいものを人より早く手にすることこそが豊かさの象徴と考えられるようになり、それに伴って、それまでの薄暗い雰囲気を払拭し、部屋中が煌々と照らされるほうが豊かな住まいなんだと錯覚してしまったのです。

光のソムリエ的にいえば、21世紀に入り、50年も前にはやった蛍光灯による白くたっぷりとした光を改め、もう少し美味しい光を複数灯してみましょう!ということになるのです。

多灯分散を選ぶといい感じ!

「みんなの住まい」の制作に携わるスタッフの一人は、「光のソムリエ」と私の著書『デリシャスライティング』を熟読し、ついに昨年、一室一灯をきっぱりとやめ多灯分散を採用したのだそうです。

まずは、カーテンレールにクリップタイプの照明器具を設置し、さらにそれを壁に向けて照らして間接照明に、そしてテーブルにスタンドを置いて手元に明かりが必要なときだけ点灯するようにしてみたら、「気持ちも落ち着くし、目が疲れなくなったような気がします」と話していました。

みなさん、2009年、今年は一室一灯照明を卒業し、空間やライフスタイルにあった多灯分散にトライしてみてはいかがでしょうか。質の高い光の空間と、エコロジーが同時に叶いますよ。
パークタワー芝浦(販売済)

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コメント
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1. | 投稿者: ももぱんだ (2009年01月30日)

お部屋全体を明るくしすぎないほうがエコにつながるんですね!必要なスペースにだけ明かりを灯したほうが、確かにエコになりますね!そのほうがムードがあってその日の疲れも癒されそうですね。優しい明るすぎない光は地球にも優しくて、人にも優しいですね。

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