みんなの住まい

どれが気になる? いま、住宅ローンの“付随(おまけ)サービス”がスゴい!

住宅購入の際に多くの人が利用する住宅ローン。最近は金融機関ごとに独自のサービスをつけ、差別化を図っています。中には毎日の生活で使える便利なものも! 今回はファイナンシャルプランナーの風呂内 亜矢先生に、ユニークなものをいくつかご紹介いただきました。

風呂内 亜矢先生 プロフィール
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
CFP®認定者、宅地建物取引士
2013年、ファイナンシャルプランナーとして独立。現在はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などで「お金に関する情報」を精力的に発信中。
著書に『貯金80万円、独身の私にもできた! 自宅マンションを買って「お金の不安」に備える方法』(日本実業出版社)、『デキる女は「抜け目」ない』(あさ出版)。


はじめに

サービスの前に 住宅ローンを選ぶ際の基準

住宅ローンを選ぶ際には、金利プランや利率、繰上返済手数料など、より支出を抑えるための条件を重視することが多いですよね。同じ金額の物件を購入する場合でも、選んだ住宅ローン次第で支払い総額が変わってくるため、まずはそうした条件を慎重に見比べることから始めましょう。

一方で支払い総額自体をコントロールしやすいものや、少し変わったサービスを受けられる珍しいものもあります。支払い総額だけでなく家計のやりくりや、家族の変化に対応するためなど、自分のライフスタイルに合うような住宅ローンがあるかもしれません。

<イオン銀行:お買い物5%OFF>

イオン銀行の住宅ローンを借りた人は、イオングループのお店でのお買い物が毎日5%OFFになるというサービスです。イオンやマックスバリューなど対象のグループ店舗にて専用カードでクレジット払いにすると5%割引となります。ただし、割引が受けられるお買い物額には上限があり、当初の借入金額によって異なります。1,000万円以上2,000万円未満を借りた場合は年に45万円まで、2,000万円以上の借入をした場合は年に90万円までのお買い物が割引の対象となります。90万円分のお買い物に対して5%の割引が受けられるということは、年間45,000円もお得。割引は約5年間受けられるため、最大で約22.5万円の家計の出費を抑えられることになります。

<CHECK!>

イオン銀行の5%OFFサービスは、普段から対象店舗で買い物をしている家庭では嬉しい特典といえるでしょう。一方で割引が受けられる最大額は、3,000万円を1%で35年返済する場合で考えると、金利が0.04%低くなることと同じような効果となります。元々金利が低い金融機関ではありますが、もし他の借入先と比較する場合は金利差や各種手数料などを含めて比較をするのが良いかもしれません。

<ソニー銀行:変動セレクト住宅ローン>

金利タイプを途中で変更することができるソニー銀行の「変動セレクト住宅ローン」は、返済を開始してから変動金利と固定金利の割合を変更できる商品です。当初は変動金利で住宅ローンを借りることになりますが、返済開始後に借入額全体の10%以上、5%刻みで固定期間を設定することができます。例えば3,000万円を変動金利で借り始めた場合、後から1,000万円分だけ固定金利にし、残りは変動金利のままという選択もできます。一般的に、固定金利の安心感と、変動金利の低利率をバランスよくとるため、固定・変動をミックスさせるという契約方法があります。しかしこの場合、2つのローンを借りることになるため手数料が高くなってしまいます。ソニー銀行の変動セレクト住宅ローンであれば、1つのローンの中で後からミックスできるので、手数料を抑えながら自由度高く返済計画を設計できます。実際に返済しながら割合を考えていきたいと思っている人には嬉しいローンでしょう。

<CHECK!>

ソニー銀行の変動セレクト住宅ローンは、固定金利と変動金利どちらかに決めかねている場合や、固定金利と変動金利を組み合わせて借りたいと思っていた場合に検討したい商品です。 ただし、ベースが変動金利となるため、一般的な変動金利ローンと同様の注意が必要です。例えば金利が上がり始めたら固定金利に切り替えようと思っていても、固定金利の見直しは頻繁に行われるため、既に高い利率でしか切り替えられない、といったケースも考えられます。

<ARUHI(アルヒ):失業保険特約三ツ星くん>

ARUHI(アルヒ)の「失業保険特約三ツ星くん」は、会社の倒産やリストラなど、自分の意思と関係なく失業状態になった場合、最長6ヶ月間のローン返済額が保障される特約です。借入期間中通算36ヶ月まで保障されます。ただし、年齢に関わらず借入金額100万円あたり800円の特約料が必要です。例えば3,000万円借りた場合、1年間で支払う特約料は24,000円となります。
病気や怪我、自ら望んで退職した場合などは対象ではありませんが、就労に対して不安を感じている人にとっては心強い備えとなりそうです。十分な貯蓄がない人なども検討すると良いかもしれません。

<CHECK!>

この商品は終身雇用が崩れ始めている今の時代に合った商品といえます。一方、社会で生きていくには失業しても何らかの形で収入を得て生活費をまかなっていく必要があります。お金がかかるのは住宅ローンだけではありません。十分な貯蓄がある場合や、すぐに何らかの形で就職できるという人にとっては活用する機会が少ないかもしれません。最長6ヶ月間の支払い免除という特約が効果を発揮するシーンはどういうケースなのか考えて加入を検討するのが良いでしょう。

<東京スター銀行などの預金連動型住宅ローン>

東京スター銀行など、複数の銀行で実施されているのが、「預金連動型住宅ローン」。預金残高と連動し、残高分には金利をかけないなどのサービスです。
預金残高分に対する住宅ローンの金利が0%、あるいはかなり低い利率となるため、お金を預けているだけで繰上返済をしたような効果が得られます。しかし、繰上返済とは異なり、もし現金が必要となった時には預金として口座に残っているため引き出して使うこともできます。

<CHECK!>

ベースとなる金利がやや高めなのが特徴です。預け入れできる手持ちのお金が少ないと、割高な利息預け入れできる手持ちのお金が少ないと、割高な利息を支払うことになってしまう可能性もあります。手元にまとまったお金がある人には有利かもしれません。しかし、利息の軽減を受けるにはある程度の金額を預け入れておく必要があるため、動かしにくいお金になる可能性もありますので、注意が必要です。本当に必要な時には引き出せるとはいえ、預け入れを継続していることで得られる特典であることを踏まえて考えるのが良いですね。

まとめ

住宅ローンの判断基準は基本的にはシンプルで、より有利な条件で利率が低く、各種手数料が安いことといえます。一方で、特徴的な珍しい商品を知っておくことで、自分にぴったりの商品が見つかるかもしれませんし、ローン返済中に気をつけておきたい事柄を見つめ直すきっかけにもなります(特約があるということは裏を返せば、そうしたリスクが存在するということでもあるため)。ローン商品の特約でカバーするのか、他の方法で対応できるのかなどを考えながら、自分と相性の良い住宅ローンを選べると嬉しいですね。

いかがでしたか?
住宅ローンのサービスもたくさんの選択肢があるのですね。ご自身のライフスタイルに合ったサービスを選ぶため、ぜひ参考にしてみてください。