みんなの住まい

知らなきゃ損する!? 出産&子育てでもらえるお金って?

結婚、妊娠、出産。子どもが生まれるタイミングは、マイホームを検討する時期でもあります。マイホームを購入するにあたって、気になるのがやっぱり「お金」のこと。

妊娠・出産の際には様々な費用がかかります。共働きだった夫婦も、ほとんどの場合、ママが産休を取ることになりますよね。マイホームの購入資金を用意するにも出産・育児費用との兼ね合いを考える必要がでてきたり……。そんなときに知っておきたいのが、政府や自治体が給付している出産・育児に関するお金や控除についてです。活用することで、マイホーム購入に向けて計画を立て始める時、資金計画のヒントになるかもしれません。

そこで、意外と知られていない出産・子育てでもらえるお金について、ファイナンシャルプランナーの福島佳奈美先生に伺ってみました。

福島佳奈美先生 プロフィール
ファイナンシャルプランナー
子育て世代を中心に、家計の見直しや保険見直し、住宅ローンなどについて、税金や社会保険制度をふまえたアドバイスを行う。その他、家計管理や教育費、ライフプラン等をテーマにセミナー活動も行っている。


出産前に必ず知っておきたい! 「出産育児一時金」

子どもを授かることはとても嬉しいことですが、健康保険が適用されないため、出産費用は自己負担となります。どのくらいお金がかかるんだろう……と、心配になる方もいるのでは? そんな方々に必ず知っていただきたいのが「出産育児一時金」です。 支給額は1児あたり40万4千円、産科医療補償制度*に加入する医療機関での出産なら42万円が支給され、双子だとその人数分が支給されます。

いったん全額を自分で支払い、後日、健康保険(もしくは国民健康保険)に請求する方法と、医療機関に申請して助成金の差額分を病院の窓口に支払う方法の2パターンがあるので、自分の都合にあった申請方法を選びましょう。

*分娩に関連して発生した脳性麻痺児に対する補償制度で、病院、診療所や助産所が加入する制度

通院にかかった交通費も!? 早めにチェックしておきたい「医療費控除」

妊娠・出産で病院に支払う医療費は高額で、数十万円にのぼります。そのため、きちんと確定申告をすれば医療費の控除が受けられることをご存知ですか?

控除される分は「実際に支払った医療費の合計-保険金などで補填される金額(出産育児一時金も含む)-10万円(所得が200万円以下の場合、所得の5%)=医療費控除の金額」。こちらの医療費控除の金額に、所得税率(所得によって税率が異なります)を掛けた金額が還元されます。医療費は出産した年の1月1日から12月31日までに支払った分が計上され、妊娠がわかってから受けた出産までの定期検診や検査の費用、出産費用、さらには通院にかかった電車代、バス代、出産のために移動したタクシー代などが対象となります。還付は翌年1月1日から5年間申告が可能ですが、忘れないように早めに申告しましょう。

産後も働くママの為に。「出産手当金」

出産しても、仕事を続けるママの為に「出産手当金」という嬉しい制度があります。ママが会社などに勤務し社会保険料を支払っている場合、健康保険からこの手当を受けることができます。

支給期間は、出産日以前42日(双子を妊娠の場合は98日)から出産日以降56日まで。

ただし、この期間内に会社を休んでいて給与の支払いを受けていないことが条件となります。1日あたりの支給額は「支給開始日前12カ月間の各標準報酬月額の平均額÷30×2/3」。つまり、出産前の給料の約3分の2が支払われる計算です。この手当は出産後も働き続けるママのための制度なので、退職した方は対象外となりますが、事情があって産休中に退職した場合、すでに確定している支給期間は受給を続けることができます。働くママ必見の制度ですね。

育休するパパ・ママを応援! 「育児休業給付金」

ママが育休をとる事は当然ながら、最近増えてきたのが、パパの育休。ママが育休をとった後、パパも育休を取れたら……と思う方も少なくないのではないでしょうか。そんな子育てを頑張るパパ・ママの為の制度が「育児休業給付金」です。

雇用保険に加入している場合、1歳に満たない子どもを養育するために休業する場合に支給され、子どもが保育所に入れないなどの事情がある場合には1歳6カ月まで支給を受けることが可能です。

また、パパ・ママそれぞれが育休を取る「パパ・ママ育休プラス」なら、受給期間が1歳2カ月まで延長されるという嬉しい制度です。受給額は、手取りベースで休業前の8割ほどが目安。取得予定の1カ月前までに、勤務先に申請・手続きが必要です。育休を取る予定なら早めに会社に相談しておきたいところですね。また、申請期間ごと(2カ月毎)に支給申請が必要で、申請を忘れると給付金が支給されなくなるので注意しましょう。

これまで紹介したものはすべて全国区で適応されている制度ですが、その他にも自治体によって受けられる支援制度が異なります。東京都内であれば、北区や千代田区では高校生まで所得制限なしで小児医療費助成制度が適用されています。他にも港区では出産費用を60万円まで負担してくれるそうです。自分の住んでいる自治体のホームページをチェックして、受けられる制度がないか確認しておくことも大切ですね。

産後に慌てないよう、各種給付金を受けとるための申請用紙は、出産前から取り寄せて手続きをすすめておくことがポイント。特に気を付けたいのが、申請期限です。給付金は申請時期を1日でも過ぎるともらえなくなってしまうため、注意しておきましょう。

「日々の子育てはちょっぴり大変かもしれませんが、今しか見られない子どもの姿を大切に、子育てを楽しんでください」と、福島先生。

子育てに余裕をもつためにも、国や自治体の制度は賢く使いたいもの。専業主婦・共働き世帯にかかわらず、受けられる給付金の種類は多いので、これらの制度をうまく利用しつつ将来のライフプランを立てていきたいですね。