みんなの住まい

オフィス街だけじゃない! 人のつながりも進化し続ける街 大崎

JR山手線の西南エリアに位置する大崎は、近年再開発により目覚ましい変化を遂げています。大手企業の本社ビルが立ち並び、大崎駅の1日の平均乗車人員は毎日14万人以上! いわゆる“ビジネス街”というイメージが強い大崎ですが、一歩奥へ進んでみるとそこには昔ながらの住宅街の風景がひろがっていました。そこで、実際に住まわれている方に、街の魅力を伺ってきました!

お話を聞いた人:

大崎在住歴15年 犬山 秋彦さん
地元大崎のキャラクター「大崎一番太郎」や戸越銀座の公式キャラクター「戸越銀次郎」の生みの親。きぐるみ・キャラクターを活用した「販促」・「PR活動」・「町おこし」などを提案する「犬山デザイン製作所」代表。


大崎在住歴12年 天田 陽子さん
都内にお勤めしながら、大崎駅西口商店街の広報・企画を担当し、地元情報を発信する「大崎いっとこ新聞」の代表をされています。


大崎に住んだきっかけ

犬山さん 若い頃渋谷に憧れがあって、自転車で渋谷まで行けるところで探していたところ、最初に紹介されたのが3畳一間の面白い物件で、その部屋が気に入ったのがきっかけで住むことにしました。

天田さん 以前は隣町の大井町に住んでいて、大崎止まりの電車に乗ってしまうと、品川行きを待たずに大崎で下車して、散歩しながら帰ることがありました。そうするうちに、山手線沿線なのに静かでのんびりした雰囲気が気に入り、マンションの更新をきっかけに引っ越してきました。

「自分が動かなくても“街”が動いて近づいてくる」

――「大崎」と聞いて、住宅街のイメージがあまり湧かなかったのですが

犬山さん 僕が越してきたばかりの時は、不動産屋さんに『再開発とかやるんですか?』って聞いたら『聞いたことない』って言われたくらいだったんですよ。当時はその寂れ具合が逆に良いなと思っていましたけど、近年の変貌ぶりも近未来都市って感じがして面白いですね。日々変わっていくので、飽きなくていいなって。自分が動かなくても“街”が動いて、お店がどんどん近づいてくるのが楽しい。

天田さん 洗練された新しいビルと並行して古い町並みもあり、古くから住まわれている方も多く「江戸時代から8代目!」なんて方もいらっしゃいます。2000年以降に埼京線、りんかい線の乗り入れが始まり、駅周辺の再開発が進んで高層マンションも立ち並ぶようになりました。最近は他の地域から新築マンションへ移ってこられる若い方が増え、よい意味で新旧が入り混じった街になってきたと思います。

駅を出てすぐ目に飛び込んでくるのは、高層オフィスビル群。その先に昔ながらの住宅地が広がる

アクセスの良さが生む、家族の時間

――大崎というと、交通利便性で人気の高い場所ですね

天田さん 山手線だけでなく、湘南新宿ライン、りんかい線、埼京線も利用できるので、普段の通勤・通学はもちろん、出張や旅行の際も便利です。渋谷あたりで呑んでも1時頃まで終電があるというのは働き盛りの若い方にも嬉しいのではないでしょうか(笑)。港区、目黒区、大田区など隣接地域には自転車でも通えますし、家族を大切にしたいパパ・ママも通勤が便利になることで家での時間を増やせると思います。休日のお出かけなら、お台場・舞浜といった行楽地へも行きやすいのでおすすめです。新しい路線が加わると乗換が遠かったりするところも多いですが、大崎駅はその点で工夫されていて楽に移動できるのも嬉しいですね。

複数路線の使い分けがしやすい大崎駅

喧騒のない街で、のんびり探訪も

――買い物する場所など、毎日の暮らしに充実感はありますか?

犬山さん 駅前はとにかく座ってのんびりできる場所が多い。ゲートシティ地下1階の「アトリウム」というフリースペースや、ThinkPark周辺にもベンチがいっぱいあって。そういう自由な空気もいいなと思います。

天田さん 昔は駅前には大きな工場ばかりだったので、住む前は「買い物など不便かな?」と感じていたのですが、小さな商店の方とのコミュニケーションも楽しく、薬局・スーパー・スポーツジム・レストランは再開発を通して駅前に揃っていきました。100円ショップや大手のドラッグストアもあるので、物価の高さも感じません。五反田・戸越・大井町あたりへは自転車ならすぐ買い物に行けるので、他の街探訪が楽しくなりました。例えば有名な商店街「戸越銀座」でコロッケや焼き鳥を買って店先で食べたり、昔ながらの魚屋さんでお魚を捌いていただいたり……。再開発の街とはまた違った雰囲気で楽しめます。五反田TOCではブランド衣料のバーゲンなどがよく開催されていて、お得な買い物ができますよ。
繁華街がないというのは、喧噪地帯が苦手な方や、落ち着いた暮らしをしたい方にも向いているかもしれませんね 。

犬山さんお気に入りの、ゲートシティの「アトリウム」。駅前周辺はベンチがいたるところに設けられている

なければ作ればいいじゃない! 大崎のコミュニティ事情

――地域の方のつながりや、コミュニティについてお聞かせください

犬山さん 古くからのコミュニティが少ない分、新しく作ろうという勢いを感じますね。お祭りとかの参加に堅苦しさがなく、誰でもすぐに溶け込めるので、若い方や新婚さんにもおすすめの街だと思いますよ。

天田さん 地元の方たちはみなさんとても気さくで、新しく住み始めた人にもオープンです。私自身も地元のゴルフサークルに快く招き入れていただきました。メンバーは大崎居住の方がほとんど。年齢・職業問わず、和気あいあい、楽しいサークルです。また、もし自分のやりたいことがあるなら、思い切って自分で新しいコミュニティを作るというのも面白いですよ。新しい人が増えていく成長途中の街だからこそ、“手を上げたもの勝ち”で人を集めることができます。

大崎駅も全面協力! 力を合わせて「街おこし」

――大崎では街おこしを積極的に行っていると伺いました

天田さん 大崎駅西口に「大崎駅西口商店会」という古くからの小さな商店の集まりがあります。私は新規事業室の広報として加わっているのですが、みんなが憧れるような街にしたいなと思って。
私たちのリーダーである綱嶋さんは「お先真っ暗大崎から、この先、おおさきへ。」というスローガンを掲げて街の活性化に努めていらっしゃいます。「おれは山手線で村おこししてるんだ」と言うんですよ(笑)。“村”っていうのがまた親近感があっていいでしょう。

ご当地キャラクター「大崎一番太郎」の名前を冠した洋食店「大崎一番家」はボリューム満点のランチセットが人気。地元の方が手作りした一番太郎グッズの販売もされており、地元住民の交流の場にもなっているそう。 (大崎駅西口から約80m、ニュー大崎ビル1F)

天田さん JR大崎駅南改札前の夢さん橋で月一度の手作り市「REACH大崎クラフトマーケット」や、コミックマーケット連動イベントの「大崎コミックシェルター」など開催したり。年に一度の大きなお祭り「しながわ夢さん橋」は、地域のお店や企業、地方の生産者の方々が一つにつながる大崎の手づくりイベントで、27年続いています。品川区の商店連合会のお店もたくさん協力してくださり、大崎だけではなく近隣の品川区の街とも親睦が深まるイベントとなっています。また、このような活動の際にはJR大崎駅員さんがとても協力的で、イベント時にオリジナルの構内放送が流れたり、駅員さんが作るポスターもイベントのカラーにあった楽しいものを作ってくださるなど、盛り上げに一役買って頂いています。
お祭りの最終日に走る「ノンストップ・夢さん橋号」は山手線を貸し切って一周する、品川区でも大人気のイベントです。大崎に来たことが無いという方も是非「しながわ夢さん橋」に遊びに来てほしいですね。

月1回イベントが開催される南口改札をでてすぐの夢さん橋(写真左)。「大崎」の文字と一番太郎の顔の焼き印が入ったあんぱんは「Pasco New Osaki」で購入できる(大崎一番家の向かい側)

オフィス街の駅前で聞こえる“子ども達の声”

――ご家族で住む方にとって、暮らしやすい環境は整っていますか?

天田さん まだ開発途中のところもありますが、整備された街並みは道幅も広くて子どもやお年寄りでも歩きやすいです。車が乗り入れられない広場や遊歩道もいくつかありますし、住んでみたら意外と緑も多いなと感じました。駅前にフットサルコートがあり、平日の午前中は幼稚園のお散歩コースにもなっていて、フットサルコート内で自由に転げまわって遊ぶ園児の姿もみかけます。再開発のマンション増加と重なってオフィス街でも小さな子どもの姿も見かけることが多くなりました。そういう風景をみると「若い世代の方が増えているんだな」と実感します。品川区は小・中一貫教育をはじめ、教育にも力を入れています。大崎マチキチという公民館ではお習字教室も開催されていますが、今後も子どもが参加できるコミュニティをもっと作っていきたいなと考えています。

駅前のフットサルコート(写真左) 大崎駅西口近くの居木神社では、毎年夏祭りが開催され、地元の町内会による模擬店が並ぶそう。お祭りの終盤には花火も打ち上げられ、大盛り上がりなんだとか。

オフィス周辺には木々が多く、まるで庭園のような雰囲気。歩道にも様々な花が植えられている。「こういった花々は、地元企業の社員さんや地域の小学校の生徒が協力し合って植えている場所もあるんですよ」(犬山さん)

これからみんなで色づけていきたい

――今後、大崎という街でやってみたいこと、期待していることはありますか

犬山さん 大崎の交通便の良さを活かして、地方でなかなか活動をアピールできていないご当地キャラを集めて一緒にイベントを行ったり、地方と連携してもっと街おこしを盛り上げていきたいですね。どこへ行くにも便利な街なので、何か始めたい、何かやりたいけど決まってない、という人はとりあえず大崎に来てみたらよいかも。きっとなにか見つけられると思います

天田さん まだ大崎は“色のない街”で、これから「大崎らしさ」とか色がついていく街だと思っています。マンションが建って、住む人も増えて、子どもが育ったら、この街の色もどんどん変わっていくんだろうなって。だから新しく来られる方たちと一緒に街を作り上げていくというか、みんなで色づけていきたいですね。

犬山さんが一番初めに作った地元キャラクター「スパンキー」、大崎一番太郎の声を担当している人気声優の山口勝平さんと一緒に

――ありがとうございました

今回取材にご協力いただいた天田さんが代表を務める大崎いっとこ新聞はこちら